『ウァルター物語』
▽第一節
▽第二節
▽第三節
最初に書かれた原文はラテン語で「ワルタリウス」。
日本語では、ヴァルター物語、ワルターの歌、ワルターとヒルデグント、の三種類の表記を発見。
この物語の主人公・ウァルターとは、ニーベルンゲンの歌の中で少しだけ触れられる「ハゲネの親友、スペインのワルテル」のことで、この物語では、フン族の王の宮廷での、若かりし日のハゲネのことが描かれている。
9世紀から10世紀ごろの成立とされており、作者はバイエルン人ゲラルドゥスと考えられている。「ニーベルンゲンの歌」よりは、だいぶ前の時代の物語。
書かれた時代が違うため、雰囲気は関連する他の作品とは、かなり違うし、作品中では、「ニーベルンゲンの歌」においてエッツェルと語られるフン族の王をアッティラ、ブルグント族を、同じゲルマン系のフランク族として語っている。