□冥姫 第四十七話 後編
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「賊に加担する逆臣?
勘違いとはいえ誤解はしないで頂きたい

そこの罪人どもの処刑は明朝との御布令があったはず
まだ日も昇らぬうちに手打ちにしようとは逆臣はそなたらの方でござろう

我らは処刑の時間まで罪人どもを見張るよう大殿より仰せつかまつりました

ゆえに日が昇るまで、その者たちの首を護るが真選組(われら)の使命にござる」


真選組局長 近藤さんの口上に役人たちはたじろいでいる。


「いっ、田舎侍が何をぬかす!
貴様ら猿が二刀を差せるは誰のおかげか忘れたのではあるまいな

幕府(おかみ)より賜った恩を仇で返すとは、まさに畜生よ!」


己を奮い立たせるように言っていたが効果はいかほどか。


「畜生で結構、本物の畜生にも劣る主(ぶた)に尻尾ふりつづける犬よりマシだ」


沖田さんに言われ、また たじろいでいる。


「目の前に豚が転がってんなら食っちまうのが狼よ」

「ごふぅ」


あっ!沖田さんが神楽ちゃんの頭を土足で踏み付けた。

これは見過ごせない!


「沖田さん!」

「誰が豚だ、チンピラチワワが!」


私が注意するまえに神楽ちゃんが沖田さんに足払いをかけて沖田さんは転ぶ。


「あだっ!!てめーのことじゃねェ、メス豚が!」

「私のことだろーが!」


いつものケンカが始まった。


止めようとしたところで役人が話し掛けてくる。


「見廻組を手引きしたのも貴様らか!」


ここに到着したとき聞こえた壁でも壊したような破壊音は見廻組の仕業だろうな。

役人の言葉で見廻組が城内に侵入成功したことを知る。


「見廻組と手を組み、クーデターを起こすとは不届き千万(せんばん)」


ドォォン

「おわァァァァァ!!」


言った役人がいた場所が爆撃された。


爆撃元にはバズーカ持った土方さん。


「誰と誰が、何を組んで、何デターを起こしたって?
もっぺん言ってみろ」


顔を見れば分かる、もの凄く怒ってる。


もう一度言え、といわれた役人が言おうとするたびバズーカを撃つ。


「誰があんなクズどもと組むかァァ!!」

「とにかく落ち着けェトシ!」

「そうですよ、取り敢えず少しでいいので落ち着ついてください!」


近藤さんと二人でなだめる。


「よし!奴らはまんまと城内に入った
近藤さん、宮中、今のうちに定々ごと城を焼き討ちだァァ!!」


はあ?


「そんな作戦しらねーけど!?」

「私も初耳です!」


役人は土方さんの発言を聞いて正体を現したなと言った

そう思われても仕方ない発言だった。


私たちを捕らえようとする役人を返り討ちにする。

斬ったり、命を取ることはしない。

 
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