□冥姫 第四十一話
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近藤さんはお妙さんが勤めているキャバクラに通い
毎回お妙さんを指名してデートに誘ったり口説いたりしている。

実を結んだことは一度もないけどね。


正直 ストーカーとデートしたいって人はいないと思う。


まずストーカーと呼ばれなくなることから始めるべきじゃないかな。









「ホントですか!?」


あまりに驚いたせいで自分でも分かるくらい大きめな声がでた。


ここはファミレスなので当たり前に注目されて少し恥ずかしい。


話したいことがあるからお昼を一緒に食べないか
と誘われた土方さん沖田さん私の四人で食事をしている最中のできごと。


近藤さんの報告を聞いて驚く私とは対照的に二人は落ち着き払っている。


「お妙さんとデートするのって初めてですよね
おめでとうございます」


野球観戦に誘ったらOKを貰えたと嬉々として報告してくれた。


「ありがとう。
あれだな 男の価値は高学歴 高身長 高収入の3Kで量るもんじゃねーんだよ
トシ 総悟 美月ちゃん

Kなんて―――」


でも よく考えてみれば学歴は知らないけど近藤さんって高身長と高収入はクリアしてるよね


土方さんや沖田さんも当てはまる。


「お前ら草食系男子どもには分からんだろうがな」


私が3Kについて考え、話を聞いてない間も話は進んでいた

それよりも


「え、二人とも草食系なんですか?」


少なくとも土方さんは肉食系に見える…のに、
あ、女性のほうから寄ってくる場合は言わないのかな?


「そうなんだよ、こいつら本命には―――」


本命!?!?


「近藤さん」


土方さんは静かな声だったけど
それ以上喋るなという意味合いが込められているのが分かった。


「すまんすまん」


ちっとも悪いと思ってない軽い謝罪
物凄く浮かれてるからだろうな。


「草食系より犬のエサ系ですよ、この人」


沖田さんが親指で指差した先には料理に大量にマヨをかけている土方さんが。


「黙ってろ鬼畜系。
しかし気まぐれにしたって急に態度 変わりすぎだろ」

「近藤さん 罠ですよこれは。
同じドSとして容易(ようい)に想像できまさァ」


罠…?いったいなんの。


「シャーラップ!妬むな草食系」


妬みはないと思う。


「分かりませんよ
プロポーズを頑なに断ってた女性がその相手と結婚することがあるじゃないですか」

「美月ちゃんが言うとおりだ、
屋根から落ちる雨粒とて いずれ石に穴をうがつ、
それと同じで俺の不屈の愛がお妙さんの股をこじ開けたんだよ」

「…なんで例えが そう卑猥なんだよ」

 
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