□冥姫 第四十話
1ページ/5ページ




アンパンに含まれる栄養成分

タンパク質
脂質
炭水化物
カルシウム
鉄分
食物繊維

ビタミン類はかなり微量


これに牛乳。


サスペンスドラマではアンパンと牛乳が王道だろう。


でもサスペンスドラマの刑事さんだって毎日三食は食べないよね。








現在 山崎さんは張り込みの真っ最中のため屯所では姿を見ない。


そんな中、ちょっとした噂を耳にした。


「本当ですか!?」

「マジだって、俺も聞いたときは驚いた」


隊士さんと世間話しをしていて思い出したように教えてくれたこと

山崎さんは張り込み中、手軽に食べれるという理由で毎食アンパンと牛乳で済ますらしい。


仕事熱心なのは結構だけどこのままでは体を壊すに違いない。

体は資本なのに。


それに…飽きないのかな?

山崎さんはそんなにアンパン好きだったっけ?

アンパンが土方さんで言うところのマヨネーズなら飽きないだろうけど。


食に関心がないとかも聞いたことないし
聞いたことがないだけで本当はそうなのかもしれない
でも…。



隊士さんと話し終わった私が向かったのは食堂。


山崎さんにお弁当を持っていくため、必要な材料を調理のおばさんに頼んで分けてもらい、調理器具を借りる。


「山崎さん 飛び上がって喜ぶわよ」


調理のおばさんの声援(?)を背に受けながらお弁当箱に作ったおかずと俵型のおにぎりを詰めて、お弁当が完成。


同時進行で作っていたお味噌汁を小皿に取って味見

薄すぎず濃すぎず、丁度いい…と思う。

それを魔法瓶の水筒に移し、こっちも完成。


それを手さげ袋に入れて土方さんに山崎さんの張り込みの潜伏場所を聞く。


「山崎さんに会わなきゃいけない用事が出来たので住所を教えてください」

「それなら連れていってやる
ちょうど俺も山崎の様子見に行こうと思ってたとこだ

ただし私服に着替えろよ
張り込み先に行くんだからな」

「はい、わかりました」


連れて行ってくれることになった。



私と同じく私服の土方さんと連れ立って歩く。


頭の中に浮かぶのは

お弁当喜んでくれるかな
口に合うといいな

に、類似した言葉ばかり。


心はワクワクに少量の不安を混ぜ合わせたような色で染め上げられている。

その色を胸に秘め平静を装う。


これにドキドキが加われば恋する色に早変わりだな、
そんなことを思って胸中で苦笑した。

 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ


©フォレストページ