□冥姫 第三十六話
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責任もって全部食べると言う田中古兵衛に人殺しにはなりたくないから食べるなと近藤さんは言う。


なんやかんやで


「無実を信じ共に戦う役目は友が担いましょう」


近藤さんはその台詞にやられた。


「や…やられたよ、俺の完敗だ…
俺を友と……信じると……罪を疑い豚のエサをくわせたのに

マヨラ刑事(デカ)ドS刑事 妹刑事…あとは頼……む…」

「ゴリさんんん!!」


沖田さん近藤さんは殉職してませんよ。


「どうなってやがる
説き伏せるつもりが説き伏せられていく」


苦虫を噛み潰したように土方さんがつぶやいた。


「土方さんどうやら奴の方がアメとムチの扱い方がうまいらしい」


沖田さんはアメとムチを図式付きで説明する。


アメとムチとは言わばギャップルール

しかし奴は‘凶悪な殺人鬼’という肩書きを持っている時点でこちらが奴のムチで打たれているようなもの

つまり奴はアメを吐くだけでムチとアメを作り出せる

奴に勝つには奴より早くアメとムチを叩き込むしかない。


なるほど的確な推理だ。


「そんなことができるのか」

「…一人ではムリです…
でも―――」


それなら最初から私がいけばよかった、
殺人鬼とか言われても
『ふーん』くらいしか思わない。


私が行くと言おうとしたとき、沖田さんと土方さんが すでに行っていた。


「オルァァァ!!いつまでもまったりできると思うなよ
こっから拷問の時間の始まりだァァ!!」


沖田さんが取り調べ室の机を踏み壊した。


「大丈夫ですかァァァ!!
お怪我はありませんかァァ!!」


土方さんは田中古兵衛を救出する。


…二人は何をやってるんだろう。


「なにやってんですか」


田中古兵衛も意図が分からなかったようだ。


「座ってお話でもしませんか、誰もいなくて寂しいと思ってたトコなんです」


寂しいとは余裕発言だな。


田中古兵衛の発言で土方さんと沖田さんは突風をうけた。

風ふいてないのに。


「土方さん 俺達はとんでもない勘違いをしてたようでさァ
思い出してくださいコイツはそうとうのドM
つまり…」

「そ…そうかドMにとってアメとはムチのこと!!」


…さっきの謎の行動はアメとムチだったのか。

 
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