二万ヒットフリリク

□トッシーの恋
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「いや…もういい」


何故か落ち込んじゃった。


「坂田氏これあげるから元気だしなよ〜」


トッシーは嬉しそうにガチャボールを一個 坂田さんの前に置いた。


坂田さんが落ち込んでるのが嬉しいのか?


ちょっと心配したけど坂田さんは甘味を食べたら元気になった。



甘味屋さんを出る。


「坂田さんご馳走様でした」

「まあまあだったね〜」

「何で俺がお前の分まで払わなきゃいけないんだよ!
しかもなんで偉そーなこと言ってんだァァァ!」


「ガチャガチャで手持ち全部使っちゃて〜いつか同人誌が売れたら返すよ〜」

「坂田さん落ち着いてください」


道の真ん中ということもあり、なだめた。


「美月ちゃん今度は二人きりでデートしような」


耳に手をあてた内緒話しはデートのお誘いだった

答える代わりに微笑んだ。


「また今度な」

「はい」


見回り途中なので坂田さんとはここで別れた。


「トッシー」

「……」


不機嫌になっている。


「トッシーどうしたの」

「何でもないでござる」


答える気はない、と。


「じゃあ見回りに戻ろう」


無言で歩く。


「美月ちゃんは好きが多いよ」


ポツリと言った一言 また漢字を間違えてる。





内緒話を見てイライラしてムカムカした。


美月ちゃんが他の誰かに微笑むだけでモヤモヤする。


美月ちゃんは好きが多い、
坂田氏も僕もみんな平等に好きなんだね
まるでセラミちゃんみたいだよ。


セラミちゃんみたいなのは解ってる、セラミちゃんがどんな女の子かも理解している

セラミちゃんみたいだけど何かが足りない。

トモエちゃんも小鳥ちゃんも蘭ちゃんもセラミちゃんも他の女の子を合わせても
美月ちゃんに足りない気がする。

あんなに大好きなのに足りないんだ。

独り占めしたくなるのは、胸が苦しくなるのはなんでだろう。


フィギュアを買うために並んでるときにでも少し考えてみるよ。


とりあえずは写真を撮らせてもらってそれをトモエ5000の写真立てに飾ることから始めようと思うんだ。





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