長い夢

□冥姫 第二十話 後編
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ドオウ

バズーカで扉と近藤さんが吹き飛んだ、しかも角で頭打ったよ。


「近藤さん!」

「近藤さん無事ですかァ!」

「ダメネ、美月ちゃんとゴリラの死体が転がってるだけネ」


新八君の叫びに神楽ちゃんが答えた、って いやいや死んでないから!生きてるから。


「何すんだァァァ!てめーらァァァ!」


よかった元気だ。


「なんかお前一丁前に暗殺されそうになってるらしいな」

「今されそうになったよ!!」

「まー俺は美月ちゃんさえ無事ならいいんだけど」


よくないでしょ。


「なんでお前らがトシをここに連れてきてんだ」

「こいつの遺言でな」

「遺言?」


坂田さんが妖刀に魂を食われてヘタレオタクになった土方さんのことを説明する。


「妖刀だと!?まさか!
…!!いや待てよ」


近藤さんも思い当たる節があるようだ。


あの妖刀、無事に帰れたら、方法探しだして叩き折ろう。


「トシの遺言ってなんだ」

「真選組 護ってくれってよ
面倒だからテメーでやれって連れてきた次第だ
ギャラは貰うからな」

「払うさ俺の貯金全部、だが俺も依頼がある
トシと美月ちゃん連れて逃げてくれ」

「近藤さん!?何言って…」


こんなことになったのは自分の責任、すまなかった
自分は戦死したと全車両に告げてくれと近藤さんは言った。


「いくら近藤さんの命令でも聞けません!
私は土方さんから真選組を、沖田さんから近藤さんを護ってくれって頼まれましたからね」


トッシーは無線を取ると、近藤さんは無事救出したと伝えた。


トッシー土方さん(?)は近藤さんに生き残るのが義務で恥辱にまみれようが、隊士がどれだけ死のうが生きろと言った。


「近藤さん、あんたは真選組の魂だ
俺たちはそれを護る剣なんだよ」


土方さんだ!呪いをねじ伏せた?


「折れた剣(きみ)に何が護れるというのだ、君と決着をつけるときがきたようだ」


バイクの後ろに乗った伊東が現われた。


バイクを運転してるのは鬼兵隊幹部の人斬り河上万斉(かわかみばんさい)


土方さんは、剣ならあると妖刀を抜こうとしている

さらにパトカーのリアガラスを割り、トランクに立つ。

土方さんが何を言われたかは知らないが坂田さんにお礼を言った。


「お前が俺に礼とかありえねー
トッシーなのか」

「俺は真選組副長
土方十四郎だァァァ!!」


妖刀をぬ、抜いた!

普通の人間が自力で呪いをねじ伏せるなんて
それこそありえない。


「ワリーなゴリラ、土方(あっち)が先客だ」


坂田さんの手を借りて、近藤さんと私はパトカーに乗り移った。


後ろでは土方さんと伊東が、乗り物に乗ったまま戦っている。


その衝撃のせいなのかは分からないけど、パトカーの車輪が一つとれた。

 
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