長い夢

□冥姫 第十七話
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雨の中 歩く土方さん、沖田さん、私。

柳生家の前で坂田さんと神楽ちゃんと会った。

目的地は同じだ。



門から入ると近藤さんと新八君がお妙さんを返せと暴れていた。


「なんだ貴様ら!」


私たちに気が付いた人を坂田さんが なぎ払う

派手に飛んだので他の人達も私逹に気が付いた。


そして始まる乱闘。


私も手加減しつつ襲い掛かってくる敵を倒していく。


坂田さんと神楽ちゃんは戦いながら新八君に自分達に一声かけろと文句を言い、
近藤さんがエゴで我を通したいから二人で来たと説明した。


敵は適わないと分かるとあっさり撤退。

一段落ついたところで近藤さんに来た理由をそれぞれ告げる。

借りを返しにきた土方さん。

ゴリラが姐さんになるのが嫌な沖田さん。

私の理由は


「友達が嬉し涙以外の涙を流して結婚するのを黙って見すごすことはできません」


私にとってこれ以上の理由なんてない。


新八くんが語る、
お妙さんを送り出す覚悟ならできていると、
お妙さんが幸せならいいと、
でも泣いてるお妙さんを見送るのはまっぴらだと。


坂田さんと神楽ちゃんはお妙さんを助けにきたのでなく、新八君の味方だから来たと言いきった。


「心強い味方だね」

「美月さん…はい!」



どこにお妙さんがいるのか分からないけど辺りには誰もいなくて聴くに聴けない。



道場と思われる建物の中から話し声が聞こえたので入ってみることにした。


先陣をきった神楽ちゃんの頭には敵が投げた茶わんが乗っている

敵はお食事中だったようだ。


沖田さんは茶わんが乗ったままな神楽ちゃんに暴言を吐き、顔を掴まれ投げられた。


「今のは総悟が悪い」


詳しい暴言内容は省くが確かにちょっと暴言がすぎた。


「いってェ何しやが…」


起き上がろうとする沖田さんの頭に刀が三本 突き付けられる。


「よく来てくれました道場破りさん
柳生流にたった七人で乗り込んでくるとは、たいした度胸

あぁ自己紹介がまだでしたね
我らは柳生の守護を司る」


「北大路斎(きたおおじいつき)」

インテリ眼鏡。


「南戸粋(みなみとすい)」

軽そう。


「西野掴(にしのつかむ)」

坊主頭。


「東城歩(とうじょうあゆむ)」

優男。


「我ら柳生四天王と出会ったからには生きて出られると思いますな」

「テメーらに用はないんだよ、大将どこだコラ

だいたい何100%だ?
名前が100%か?柳生100%だろ?そうなんだろ?」


昔ジャ○プに“い○ご100%”って漫画があったよね。


「テメーらに若を会わすわけないだろククッ
取り敢えず獲物を捨てな、人質が…」


うりゃあ!と敵めがけて武器を投げ付ける皆さん。


ドスドスと武器が床に刺さる(真剣含む)


えええ!?


「ぎゃあああ!!」


敵も予想外で驚きながら避けていた。


「何してんだァァ!?」

「そっちが捨てろって言うから」


何が不満なんだ?と問うような声色の坂田さん。


「人質が見えねーのか」

「皆さんやりすぎですよ」

さすがに。


「こいつに人質の価値はねェ」

「殺せヨ〜殺せヨ〜」

「土方にチャイナ覚えてろィ」


インテリ眼鏡が私達を処分とか言いながら刀を抜こうとしている。


「やめろ、僕の妻の親族だぞ」

「若!!」


この人が柳生九兵衛
左目に眼帯をしている。


新八君は若に、お妙さんを妻にしたいなら恒道館当主の自分に話を通せと言った。

つまり欲しければ刀で奪い取れと言うことだ。

 
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