長い夢

□冥姫 第十三話
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「とにかく
愛だの恋だのは幻想も含まれてるってことだ、

あんたの娘も幻想が壊れりゃ夢から覚めるんじゃねえの?」


幻想なら…楽だったろうな。



次にきたのはジェットコースター。

栗子ちゃんは乗りたがってるけどチャラ男は苦手みたい。


沖田さんがチャラ男の後ろに回り何かを言っている。

とたんにチャラ男はジェットコースターに乗ると言いだした


脅迫だろうか?


別に苦手ではないけど私は乗らずに見学することにした。


ジェットコースターが走りだして異変が起きる。

えっ!?
沖田さんが飛んだ!?

ベルトが締まってなかったらしい。

危ない!危ないって!!


土方さんの髪を掴む沖田さん。


二人共ファイトー!!!


「あれ〜きみ一人?」


あぁぁ!宙返りにさしかかった!

目が離せない!!


「無視すんなよ」


肩を掴まれて振り向くと男性が二人いた。


「悪いけど邪魔しないで」

「いーじゃん
俺たちと遊ぼうぜ」

「今、一緒に来てる人がジェットコースター乗ってるから」


ジェットコースターが戻ってきた。

駆け寄ろうとしたら


「待てよ」


急いでるのに!


「一緒にきてる人 恐い人だから、ちなみにあの人」


出てきた土方さんを指差すと、こちらに気づいた土方さんが睨んできた。


ナンパ?してきた人たちはダッシュで逃げて行った。


沖田さんは土方さんの肩を借りながら支えられて出てきた。


「沖田さん!大丈夫ですか!?」

「美月ちゃん…俺はもうダメでさァ、
でも美月ちゃんが膝枕してくれたら助かるかも」

「ふざけたことぬかしてんじゃねェ!!」


膝枕はしてないけど沖田さんは無事回復。


近藤さんは色々あって…
まぁ色々あって…
あったんですよ色々…。


着替えた近藤さんを見つめる。


「待ち合わせで一時間 待たされても笑ってたことといい
こいつァ本気で…」


土方さんが独り言のように言った。



観覧車に乗り込む栗子ちゃんたちを見て、チューする気だと騒ぐ三人は邪魔しに行った。


どうしよう
もう本気で帰ろうかな。


悩んでいたら観覧車が騒がしくなった。


何事かと見ると爆音を鳴らしているヘリがいた。

ヘリまで持ち出しちゃったよ
あの長官!?


え?観覧車の上にグラサンを掛けた土方さんがバズーカを担いで立っている。


「俺は愛の戦士マヨラ13
人の恋路を邪魔するバカは消え去れ」


バズーカでヘリのプロペラが破壊され、園内にある湖に落ちていった。


「二人いつまでも仲良くやりな
じゃあな」


栗子ちゃんの想いが土方さんを動かした。


「待ってくださいませ、マヨラ13様!
こんなヤローとは別れるでございますから
私と付き合ってもらえないでございまするか!!」


あぁ…土方さんも湖に落ちていった。

 
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