長い夢

□冥姫 第九話
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屋敷の中をざっと見て、工場長とかベルトコンベアに挟まって死んだ女とか
幽霊がいると嘘をつく坂田さんたち。


坂田さんが山崎さんに霊を降ろして除霊すると言って
神楽ちゃんがボディブローを入れる。

あ、気絶した
モロに入ったからね

って山崎さんが!?

「はい、霊入りましたよ」

「ボディブローが入ったように見えたんですけど」

土方さんも私と同じに見えたようだ。

正真正銘ボディブローだから当然と言えば当然だけどね。

神楽ちゃんが山崎さんの片腕を上げた。

「みなさーん今日でこの工場は閉鎖しますが…」

「工場長じゃねェーか!!ちげーよ、ベルトコンベアに挟まった女だよ」

もめだした。

「仕事中ですよ二人とも」

新八君が仲裁するも喧嘩が始まり、そのせいで坂田さんたちの変装がとけてしまった。

「「「あ」」」





庭の木に逆さに吊されている万事屋さん三人。

「悪気も仕事も無かったんです、
夏だから拝み屋とかいいんじゃねーのって街にふれまわってたんです、ねぇ銀さん」

「俺 昔から霊が見えてさ〜
この力を使って人の役に立ちたかったんだ」

もう許してあげればいいのに。

「沖田さんそろそろ降ろしてあげましょうよ
皆さん反省してるみたいですし
分かってて言わなかった私も悪いんですから」

「知っててなぜ言ねェ」

少し怒ったふうに土方さんが問い掛けてきた。

「これで近藤さんの気が晴れるならいいかと思いまして」

「そう!美月ちゃんいいこと言った、早く俺たちを降ろせよ」

「ね、降ろしてあげましょうよ」

「美月ちゃんには適わないねィ」

しおらしいことを言いながら坂田さんの鼻にジュースを流し込む。

「いだだだだプールで溺れたときの懐かしい感覚ゥ!!」

「銀ちゃん頭がパーンてなりそう」

「いたいけな少女のピンチだぞ、いいのか!?
この小説終わるぞコラァァ!!」

「次回から真選組血風帳スタート
記念すべき第一話は
【やっと沖田が副長に】と
【美月ちゃんの想い、初恋は甘いですか?】の豪華二本立て120ページスペシャル!
みんな俺との約束だ、絶対見てくれよな」

「これは僕ら確実に殺されますね」

「誰かつーか美月ちゃん助けてェ!」

誰かに初恋について聞けばいいのかな?違う?
誰かって誰?

よく分かんないなぁ。

「あれ?美月ちゃーん!?」


「トシ、いい加減 降ろしてやれよ
総悟がSに目覚めるぞ」

「あいつはサディスティック星の王子だぞ
すでに手遅れだ」






やっと三人を降ろした。
三人は気持ち悪くてウェーとなっている。


「いつもなら叩き斬ってやるところだが今は特別だ、さっさと消えろや」

それを聞いて幽霊が恐いんだろうと嘲る神楽ちゃんと坂田さん。

近藤さんに至っては嘲る神楽ちゃんの申し出を受け、一緒にトイレに行ってしまった。


「お前らこのことは他言しないでくれ 頼む 頭さげっから」

「世間に知れたら笑い者になるのは確実ですね」

「相当大変そうですね、大丈夫ですか?」

「情けねーが幽霊騒ぎで隊が乱れてんのは事実だ。
実体があるなら刀でなんとかするが無しときちゃあな、どうしようもねェ」

 
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