長い夢

□冥姫 第九話
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屯所の一室では隊士達相手に一人の隊士が‘赤い着物の女’の怪談を話していた。

オチの部分で、土方がマヨネーズがたりないと登場したことで大勢の悲鳴が響く
中でも近藤はマヨが原因で気絶。





寝ていた私は悲鳴で目を覚ました。

時計を見ると時刻は夜中。

何かあったのかな?
ちょっと確認しに行くか。





「ったく何が赤い着物の女だ、
いてたまるかってんだ」

プ〜ン
パン

「最近 蚊が多いな」

「死ねェ〜
死ねよ〜
土方〜頼むから死んでくれよぉ〜」

庭から声が聞こえてタバコが口から落ちる。

まっまさかホントに…。

意を決し
障子を勢いよく開けると

…総悟がいた。

白装束で頭には蝋燭が。

「総悟、お前何やってんだこんな夜中に」

「ジョ、ジョギング」

「嘘つけ!そんな頭でジョギングしたら頭 火だるまにならァ!!
儀式だろ?
俺を抹殺する儀式を開いていただろう!!」





確認に行く途中で二人に出くわした。

土方さんの台詞と沖田さんの格好で大体の筋は見えた。

「あ、美月ちゃん
土方さんは被害妄想が激しくていけねェや」

沖田さん…足りなかったり間違ってるとこもあるけど衣裳が本格的だ。


何かに気がついたように土方さんが屋根の方を見る。

「総悟、宮中、今あそこに何かいなかったか」

「俺は何も」

「私も特には」

「ぎゃああああぁ!!」

隊士さんの悲鳴が聞こえた。





大きな部屋には倒れた隊士さんたちが詰め込まれて寝かされている。

沖田さん、土方さん、近藤さん、私は倒れた隊士さんたちの様子を見にきていた。

「これで十八人目
隊士の半分以上がやられちまいましたね
なんだか薄気味ワリーや」

「天下の真選組が幽霊にやられて寝込んでるなんてどこにも口外できんよ
情けねェ」

「トシ、俺は違うぞ
マヨネーズにやられた!」

「余計 言えるか」

「マヨネーズにやられたってなんですか?
マヨネーズのおばけでも出たんですか?」

「宮中、武士の情けだ。聞くな…!」



別の部屋でお茶を飲む。

「倒れた奴らは うわ言のように赤い着物の女と言ってますねィ」

「赤い着物の女ですか…」

「バカらしい幽霊なんざいるわけねェだろ」

「そうですよ、屯所に幽霊なんていませんよ」

くまなく調べたけどいなかった。

「霊を甘く見んほうがいいぞトシ 美月ちゃん、この屋敷はすでに呪われているんだ」

思い込みなのに。


「局長 連れてきました」

山崎さんの後ろには三人組の奇妙な格好をした人たちがいた。

「なんだこいつら」

「街で有名な拝み屋だ」

…あのグラサンの女の子
神楽ちゃんだ、
ということは後の二人は新八君と坂田さん?

気がついてしまったこの事を言うべきか 言わざるべきか…

これで近藤さんの気が晴れるならいいか。


「うさんくせェな」

「あらっお兄さんあなたの後ろに」

「後ろになんだよ」

坂田さんと意味ありげにヒソヒソ話をする神楽ちゃん。

「ヒヒっ
ありゃもうダメだな」

「こいつら斬っていい?
斬っていーい?」

「大丈夫ですよ、落ち着いてください土方さん」

「おや?お嬢さん
あなたの知り合いに銀髪の男性がいますね」

「いますけど」

まさにあなたですよね。

「その人とあなたは赤い糸で結ばれていますよ」

「速攻でその糸切るか解(ほど)きます」

にっこり笑って答えた。


「お願いしますよ先生
このままじゃ恐くて厠にもいけんのですよ」

「任せるネ ゴリラ」

「ゴリラって言ったよね今」

しばしゴリラ談義(?)は続いた。

 
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