長い夢

□冥姫 第七話
1ページ/5ページ



久しぶりに美月ちゃんと休憩時間にミントンをしている。

幸せだ〜。


「行きますよ、えい!」

「なんの!」

「たぁ!」

お互い一歩も引かない、ラリーが続く。


「しまった」

美月ちゃんが大きく打ち上げた。

もらったあ!

シャトルに集中しながらバックをする。

ドン

何かにぶつかったので後ろを振り向くと、副長がいた。
しかもシャトルは副長の頭に着地。

「や〜ま〜ざ〜きぃ〜」

殺される!!
確実に殺られる!!





急いで二人に駆け寄る。

「すみません!土方さんの頭に乗ってるシャトル私が打ったんです」

勢い良く頭を下げた。

「チッ気ィつけろ」

山崎さんの胸ぐらを離す。

『た、助かった』


「それより緊急事態だ、会議室に来い」

「「はい」」





町中自販機の前

私も土方さんも上着を脱いでスカーフを外し、シャツの腕を捲っている。

「あっち〜、なんで俺たちの制服ってかっちりしてんだ
こんな日に人捜しなんかやってられっか」

文句を言いながら土方さんは缶コーヒーを飲む。

確かに暑い、薄着の人も多い。

「土方さん 夏服つくってあげやしょーか」

ドゴォォォ!!

「うおおおおお!!」

土方さんを狙った沖田さんの刀が地面を叩き壊した。

「あぶねーな、動くと怪我しやすぜ」

「テメーがあぶねーわァ!!」

「なんでィ人がせっかくノースリーブにしてやろーと…」

「明らかに腕ごと持ってく気だったろーがァ!!」

「美月ちゃんも あつそーだねィ」

「無視か!!無視なのか!?」

「日差しが強いですから」

?沖田さんが私の腕をじっと見つめる。

「太陽に照らされて輝くような、透き通りそうなほど白い肌だねィ」

「ほんと白いな」

感心したように土方さんも腕を見る。

「日焼けしない体質なんです」

腕まくりを直しながら言った。

「実は俺が提案した夏服がありましてね
土方さんもどーですか、ロッカーになれますぜ」

沖田さんが提案したという夏服は、上着の腕の部分を引きちぎったような物だった。

「誰が着るかァ!どー見ても悪ふざけが生み出した産物じゃねーか!」

「土方さんと同意見です」

「美月ちゃん用に提案した夏服もありますぜ」

「一応 見せてください」

「これでさァ」

 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ