長い夢

□冥姫 第五話
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今日は年に一度の真選組のお花見の日。


山崎さんが場所取りしているはずの場所に沢山の隊士さんたちと行くと、
万事屋の三人とお妙さんと定春、
明らかに顔を殴られた近藤さんがいた。


「そこをどけ、そこは毎年真選組が花見をする場所だ」

警察にあるまじき理不尽な物言いなのに、土方さんが言うと違和感がないな。


「チンピラ警察午前2時かテメーら」

返す言葉もありません。


「場所取り任せた山崎はどこだ」

「あそこでミントンやってますぜ」

「山崎ィィ!!」

「ぎゃああああァ!!」

マウントポジションで土方さんの拳の制裁炸裂。


「こんにちは皆さん」


山崎さんの無事を案じつつ、お妙さんたちに挨拶をした。

なぜか急にニパッとした顔になる坂田さん。


「美月ちゃんじゃん」

「こんにちは美月さん」

「あら美月ちゃんじゃないの」

「ワン」

「美月ちゃーん!会いたかったアル」

神楽ちゃんがガバっと抱きついてきた。

「あ!神楽テメー美月ちゃんを離せコノヤロー!!」

坂田さんの非難を聞いて神楽ちゃんはニンマリ笑う

「羨ましいアルか銀ちゃん?
銀ちゃんが同じことやったら痴漢だけど
私は女だから痴漢にならないネ」


なんだか妹ができたみたいな嬉しい気分になり、ついつい頭を撫でた。

嬉しそうに笑う神楽ちゃんにつられるように私も笑顔になった次の瞬間、僅かな殺気を感じた。

敵かと思って見てみたら、面白くなさそうに眺めている沖田さんがいた。


なにゆえ殺気?
折角のお花見なのに。


「そーだ!美月ちゃんも私たちとお花見するネ」

「それがいいわ、そうしましょう」

お妙さんも笑顔で賛成する。


どうしよう困ったなぁ。


「そーしなよ、美月ちゃんが一緒だと銀さん嬉しいし」

「待てやコラァァァ!!
宮中は俺たちと花見するんだよ!!
それと銀髪!テメー宮中に気やすく話かけんな!」

土方さんは私の手を取ると後ろに引っ張り、
背に隠すようにして坂田さんとの間に割り込んできた。


「そういうわけだから、お妙さんだけ置いて去ってもらおうか」

まとめに入る近藤さん。


「いや、宮中がいれば充分だ
お妙さんごと去ってもらおうか」

「だからお妙さんはダメだって」


「ふん、幕臣だかなんだか知らねェが俺たちをどかせたいなら
ブルドーザーもってくるか美月ちゃんをよこせや」

「ハーゲンダッツ1ダース持ってくるか美月ちゃんを置いていけや」

「フライドチキンの皮と美月ちゃんをよこせや」

「フシュー」

「美月さんがいたら案外簡単に動くなお前ら」


「ほぉ幕府に逆らうのか
今年の桜は血色に染まりそーだな
ついでにこないだの借りも返させてもらうぜ!」

刀に手をかける土方さん。

まさに一触即発。

 
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