頂き物小説
□TRAP
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「ぅ…んっ…っゃ…」
薄暗い部屋の中、小刻みにベッドの軋む音と、くちゅ…ぴちゃ…と淫音が響く。
「も…シ…ン…ゃめ…!!」
「そんな事言って…。身体は正直ですよ?こんなに反応してくれてる…」
律動を繰り返しながら、紐で縛られたアスラン自身をやんわりと手で包みこんだ。
「ひゃ…ぃや…外し…!」
「ダメ…」
+TRAP+
シンと初めて出会ったのはアスランが大学に入りたての頃。大学に向かう為、車を走らせていた。ふと、道路脇で倒れている少年を見つけ、慌てて車を止め、駆け寄った。
「一体どうしたんだ!?大丈夫か!?」
抱き起こして意識を確かめる。
「は…い…」
意識はあるようで、とりあえずは安心した。
「今、救急車呼ぶから…」
携帯電話を取り出したアスランの手を、少年は止めた。
「平気です…。もう立てますから…」
ゆっくりと体を起こした少年は、ふらふらと自転車にまたがった。
「で…でも…」
アスランが声をかけると、少年は軽く笑い、去って行った。
これが、シンとアスランの最初の出会い。
その後のアスランはその少年が気になって仕方がなかった。
何故あんな所で倒れていたんだろう…。
あの後本当に大丈夫だったんだろうか…。
などと考え初めていた。名前も分からない。漆黒の髪に深紅の瞳、それだけが強く印象に残っていた。
そして数年後、大学にその少年が入学してきた時にはお互い驚いていた。少年の名前もわかった。それから二人は遊ぶようになり、今日もアスランの家で二人は大学のレポートをまとめていたのだが…
「シンっ!!も…離して!!」
「イヤです」
抵抗するがシンは行為を止める事はなかった。抵抗するアスランの両手をタオルで縛りあげた。
こんなはずじゃなかったのに…
アスランの目に涙が滲む。
「俺…やだ…こんなの…」
ただ…傍に居てくれるだけで幸せなのに…
「シン!いい加減にしろ!こんなことしたくない!!」
途端にシンの動きが止まった。
「もう嫌だ…止めろ…」
「何言ってんですか?気持ち良さそうにしてるのに」
クスクスと笑いながら行為を再開した。