月の書

□【5D's】プレゼント
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ある雨が強く降る日、ジャックは遊星が暮らしていると言う部屋に訪れた。
遊星が言うには何か渡したいものがあるらしい。

「ここか・・・、それにしても遊星のやつ・・渡したい物とは何なんだ?」

ジャックはそれがとても疑問だった。
何か貸した覚えもなければ、特別な日だと言う訳でも無い。

「・・・・・。・・なんで俺が!こんな事を考えないといけないのだ!!」

ジャックは少しの時間ずっとその事を考えていたようでドアの前でボーっと突っ立っていたようだ。

「こんなビショビショになってまで来てやったのだ!!大したことじゃないかったら許さんぞ!遊星!!」

D‐ホイールに乗ってやって来たジャックは全身びしょ濡れだった。
ヘルメットを被っていたため髪は濡れていないものの、服は見るも無残に濡れ、服の色がすべで変色していた。
そこまでしてやって来てやったため半分怒っているようだ。

意を決し、ドアノブを握りしめた。




ビリッッ!!!

「うわぁぁぁあああ!!!!!」
ジャックがドアノブを握った途端、ジャックの体に電流が稲妻の如く走り抜けた。

ヒリヒリと痛む掌を見つめながら膝を付いた。

「な・・なんだ!!?今のは!??」

困惑するジャックは目の前にあるドアを瞬きしながら凝視していると・・・


ガチャ―・・

ドアノブが回り、そのドアから見慣れた顔が現れた。

「・・どうしたんだ?ジャック。」


「ゆ・・遊星・・・。どういう事だ!!あのドアノブに触れた途端!電気が・・!!」

「・・・・」

遊星はこちら側に出て来てドアノブを握った。

「ゆ!遊星っ!!」




「・・・・・・・・」

「・・・・・・・・」




「なんともないぞ・・・?」

「そんな馬鹿な!!」

そんな遊星を見てジャックは立ち上がりもう1度ドアノブを握った。





ビリッッ!!!!

「・・!!くっ・・!!!!!」

またもや電流が体の中を通って行った。
今度は大声を出さず、膝を付かずに済んだ・・・その代りに隣にいる遊星を睨んだ。



「・・・っ!!!!!!」

ジャックはこの日1番の驚いた顔を遊星に向けた。



まさに・・『計画どうり』という顔をジャックに向けていた。


「お・・お前!!!」

遊星はあまり感情が表情に出さないが、ジャックは長年の付き合いから容易に遊星の表情を読み取る事が出来たようだ。


「ふっ・・くくく・・・!!」







そう、ジャックに渡したい物とは電気エネルギーだった。

:::::::::::

「はははは!!!!最高だな!あのジャック・アトラスの顔っ!!」

「そんなこと言っちゃいかんよ!・・くく!!ワシでもあんな事されたら・・・くく!!」

「でも!すっげー面白かったぜ!!!ははっはははは!!!」

「もぅ、笑いすぎ!」

「は〜・・・」



あの光景を皆は隠しカメラを透し見ていた。


END
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