With Determined Passion

□REVO.8
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「ええー、行かねえの?」


行かないんじゃなくて行けないんだと何度言えばわかるのかな葉様!


「あのね葉…戸籍作るところから始めなきゃいけないの。わかる?戸籍作って、手続きして、ようやく学校いけるの。明日からとか無理に決まってるでしょ!」

「えー」

「えーじゃない!」


というか、まぁ行くと言った手前行きますけどギリッギリまで引き伸ばすつもりだったりして。すまん葉許して。
やりたいことが山程あってさぁ、学校とか行ってらんないのよね。
葉がいないほうが都合がいいし、ね。そんなこと言えないけど!


「ほら葉、そんなことより挨拶まわりに西岸寺行くんでしょ。いつまで制服着てるの」

「いやぁ、せっかくだからこれでいこうかと」


その前全開のセクシーすぎるスタイルで街を歩ける葉の精神力プライスレス。
「前閉めないの?」「ボタンわずらわしいんよ」のやりとりでああこいつ確かにあのお兄ちゃんの弟だわと確信してしまった。血は争えないね。


「愛ももちろん行くよな?」

「答えわかってるのに聞く?」

「うぇっへっへっ」


ちゃっかり私も制服着てるもんね!一体どんなスピードで発注されたんだろうねこれ!じいちゃんどういうことなの。
ふんばりヶ丘に着た翌日郵便で届いてびっくりしちゃったよ。
森羅の制服嫌いじゃないなぁ。シンプルで。
そういえば葉は黒のセーター羽織ってたりもしましたね。私なら絶対白にする。白っていうかクリーム色?


「つぅか」

「ん?」

「スカート短ぇな」

「二回折ったわ。あとで裁断するわ」

「うーん…」

「なによぅ!私だって短い丈がいいんだもん!」


前全開の葉にスカート云々言われたくないわ!
だいたい後々ご登場なさる嫁様いつもスカート短いだろうに。なによなによアンナはよくて私はだめとでも言いたいの。
だけどね葉。


「いいこと…なんの為に私がこのオーバーニーを買ってきたかわかる?翻るプリーツスカート!足の大部分を覆うオーバーニー!その間に生まれる奇跡の領域!それこそが制服の醍醐味!そう、絶対領域!わかる!?」

「お、おう」

「もちろんずるっずるのルーズソックスもきちんとした三つ折り白靴下も紺ソも素晴らしい!だけど!」


これだけは譲れない。私は絶対領域主義だ!


「私はこの奇跡の領域こそが女子学生の価値と思っている!ひれ伏せ男子ども!存分に拝むがいい!!」

「テンションたっけぇ…」

「おっと失礼。つい」

「でもよ…」

「なによ」

「パンツ見えたらどうしようってオイラ常にハラハラしてなきゃならんぞ」

「はいてるし」

「うわァァァ!!ちょっなななななにまくってるんよ!!…あ?」

「どうだ!男子の夢を打ち砕くに値するだろう!」

「二分丈ショートパンツ…!!」

「スカートがめくれたらパンツ拝めるなんて考えが甘過ぎるわ!」


何より案外スカートというものは仕事してくれるのでマジカルアングルにより見えないことのほうが多い。


「さ、茶番はこのくらいにして行こうか」

「オイラ結構マジで言っとったんだけどなぁ」

「葉がボタン閉めたら裁断断念してあげるよ」

「オイラが悪かったすまんかった」

「よろしい」


冗談半分だったけどそんなにボタンがわずらわしいか…!
何はともあれそろそろ出発といたしますか!


「おソバ持ったー、お酒持ったー、お団子持った!」

「うしっ!」


…ん?


「綺麗な夜空だなぁ。絶好の墓参り日和ってやつ?」


…んんん??


「愛?どうかしたんか?」

「あ、うん…なんでも…」


…夜、制服姿で、西岸寺で、幽霊たちにご挨拶がてら宴会…?
あれれ、これってまさか、


「行ってきまーす」

「いてきま…」


次回、シャーマンキング第一廻 幽霊と踊る少年だったりします?







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