創造世界
□3=D【プロローグ】
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『あとこれだけで良いの?』
「えぇ!もうそれで今日の分はおしまい!」
『っしゃー!』
それはとあるのどかな村での会話。
少年は洗濯物を竿いっぱいに干し、
妙齢の婦人はそれを笑顔で見守っている。
のどかな村ののどかな風景。
少年の名前は【ヒジリ】。
この物語の主人公だ。
ヒジリは洗濯物を干し終えると婦人に手を振り森へ駆ける。
その日の日課、家事が終わったらヒジリは森へ遊びに行く。
その森は1000年は生きているであろう樹木を沢山生い茂らした森。
昼でも太陽の光が遮断されるようなところが多々あるが、ヒジリには関係無かった。
ヒジリは、その森が大好きだった。
そして今日も【右から三つ目の洞穴】に遊びに行った。
…そして、出会った。
自分の特等席で熟睡している少女、【バルシー】と。