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□夜光
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君は何を願うの?
君の夢は何だい?
その視界の中には誰がいるの?
雲雀はそう言って骸を見据えた。
偽りなど見えない眼差しで。
骸は優しく笑って、雲雀の肌にキスを落としていく。
…今まで何度、このような会話をしてきただろうか。
お互い、聞かれることも聞くことにも慣れてきているのではないか?
…そんなはずは、ないのだが。
綺麗な裸体を惜しみ無く見せつけるように、雲雀は骸の背中に手を回した。
それを合図にするかのように…
雲雀の中に根元まで穿ち込まれた骸の肉棒が動きを再開する。
「…ひ…っ…」
「あぁ…いつ入っても君の中は暖かくて柔らかいですねェ…」
「知らない…よ…っ…」
「…僕以外に抱かれたり…あるいは誰かを抱いたりしたら…」
「…は…っ…?」
「…殺すとしましょうか」
「!!!」
雲雀は骸を見つめたまま凍りついたように固まる…一瞬。
口調は穏やかだけれど、骸の視線の中には狂気に似た何かが見え隠れしている。
闇のような…そこからは決して抜け出せない沼にいるような感覚に陥る。
雲雀は小さく息をつき目を閉じた。
いつか、見たような気がする。
あぁそうか…これは、初めてこの人を見た時に感じたものだ。
欲しいものは、手に入れた。
きっと僕も…同じような顔をしているのかもしれない。