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□落陽
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ベッドに座り窓に腕を預けながら頬杖をつき…
骸はぼんやりと外を見ていた。

陽が落ちていく。
何も変わらない一日が終わる。
…僕にとってはありえない日々だ。
そう…平穏などありえない。







「…骸…?」
「あぁ綱吉君…起きてしまいましたか…」
「…体は起こせない」
「クフフ…激しくしすぎましたかね…君が求めるから…」
「言うな…!」


骸は小さく笑い、体を起こしかけた綱吉を横たわらせる。

「君も見ますか?この美しい落陽を…」
「…空が…遠くまで見える」
「冬は空気が清んでいますからね…」
「俺…空を見るなんてあまりなかった気がする」
「僕もですよ…奇遇ですね」





「お前と一緒に見る景色が…一番好きだよ。俺…お前と一緒に居たいから…だからだと思う」
「!!!」
「…ずっと一緒に居たいから」
「…………」

目を閉じて綱吉は独り言のように言葉を紡いでいく。
ゆっくりと骸にしがみついていきながら。

















「骸…当たってる…」
「おや…君のも大きくなっていますよ」
「ぅ…」
「繋がりましょう」
「…ストレートすぎ…」
「欲しくないのですか?」
「…欲しいよ」

ボソッと恥ずかしそうに言った綱吉の言葉に、骸の理性は切れていった。
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