D*H
□問題児
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リボーンに頼まれて、雲のリング保持者である雲雀恭弥の家庭教師をしてから、もうどれくらいの日が過ぎただろうか。
2人での修行が日常化していて。
奴の顔を見るのに、違和感は感じなくなっていた。
「遅かったね。」
今日も俺は奴の修行をつけるために、並盛中の応接室へとやって来た。
そして、屋上へと上がる。
「早速、始めようか。」
戦闘態勢に入った俺を見て、恭弥はトンファーを構える。
「今日こそ、死んでもらうからね。」
全く。
リボーンの言った通り。
こいつは本当に問題児だ。
ボンゴレのことなんてどうでも良い。
むしろ、群れることが嫌いで。
自分自身のためだけに戦っている。
トンファーを振り上げた格好のまま、恭弥が全力疾走で駆けて来る。
攻撃を仕掛けようと、少し身を屈めたその時。
「…っく!」
俺は腹に一撃を与え、恭弥の背中を地面につけた。
そして、俺は恭弥の上に馬乗りになり、その肩を押さえつける。
「恭弥…。」
「なんなの、あなた。」
とんでもない問題児。
戦うことにしか興味のない。
ボンゴレに興味のない。
俺に興味のない。
俺を
虜にした
問題児。
雲雀恭弥。
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