8059・その他

□至福のとき
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かなわない

でも

側にいたい


【至福のとき】


「山本〜。」

呼ばれて振り返る。

そこにはまた何かあったのか、
辛気臭い顔のツナが立っていた。

「どうした?」

その様子が少しおかしくて、尋ねてみる。

「また呼び出しだよ〜…。今度は何言われると思う?」

その答えがまた予想出来たもので。
俺はははっと声を出して笑った。

他人事みたいに…と少し落胆の声をツナは漏らす。

しょうがないだろ、他人事なんだから。
なんて、悪態ついてその場をやり過ごしたけど。

今度は違う意味で。

心の底から笑いがこみ上げて来た。



ツナの呼び出し。

それは、俺の至福の時を意味するから。





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