俺と君(改修版)
□第4話
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次の日、学校に行くと、
「おーすっ」
後ろから、須藤が軽く俺の首を絞めながら挨拶をしてくる。
「よぉ、須藤…そして、ウザイ」
そういって放った裏剣を須藤は紙一重でよけ、
「甘い、甘い……あれ?そういえば茅野ちゃんは?」
「…森山さんなら、学校の近くで別れた」
「?…ああ〜、一緒に登校はマズイと?」
「森山さんに悪いだろう?」
俺と一緒にいたということで変な噂がたては森山さんが迷惑する。
「…ふ〜ん…まあ、この話は置いといて」
一瞬、呆れた表情をした須藤だったが、すぐに元に戻ると空中で何かを端に置くジェスチャーをする。
というか、昨日だって別々に登校したんだから今日だって別々に登校するに決まっていると予想できると思うのだけど…
と、そんな考えを一瞬で巡らせるていると、須藤はニヤニヤした笑みを浮かべ
「で、和輝…昨日やったn……イテテテテッ」
耳元でそんな事を囁いたので、踵に懇親の力を込めて足を踏んでやる。
さすがに痛かったのか、須藤は踏まれた足を押さえながら講義の声を上げる。
「な、なにすんだよ」
「お前が朝っぱらから変な質問するからだ」
俺は文句を言う須藤を軽く流して、スタスタと自分の席に移動する。
窓際の後ろから二番目の席に鞄を置く。
「変な質問って……あ、お前もしかしてさっきの質問そっち系の質問と勘違いしたのか?」
ニヤニヤと、またあの笑みをしながら俺の後ろの自分の席に着席する。
「いやー、和輝君は朝から盛んですねぇ」
「…次は頭踏んでやろうか?」
ギロリッと睨む、
「冗談だって、か……」
誤る須藤の言葉に被せるように校内放送が流れた。
『生徒の呼び出しをします。3年2組の佐野和輝君、3年2組の佐野和輝君。至急、職員室まで来て下さい』
突然の呼び出しに、少しの間固まる俺、
「和輝、お前なんかやったのか?さっきの声、指導の山本の声だったぞ」
心配そうな声で須藤が聞く。
そんなことを言われてもここ最近、特に教師の癇に触るような行動はしていない…と思う
「いや、してないと思う…」
「成績の事…な訳ないか。お前、ムカつくほど頭いいし」
「…一言余計だ…」
考えても理由が分からないが、行くしかない。
嫌な予感を感じながら俺は職員室へと向かった…