☆小説2☆
□眠れない夜には
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シノの家にお泊り。
今はシノの部屋で、薄暗い中布団に二人で潜り込んでいる。
明かりは枕元のライト1つ。その1点だけ、黄味がかった光が灯っている。
時計は深夜2時。
まだいっこうに眠くならない俺、と小難しい文献を傍らで読むシノ。
「なぁ…それ面白いのか?」
「あぁ。知識を増やすには良い文献だと思うが」
そういわれて、本を覗き込む俺。
しかし、漢字は多いし字は細かいしですぐ読む気が失せた。
「…つまんねぇ本」
「まぁ…お前の頭では分からんだろうな」
「むかつく奴…」
ぷいとシノの方から顔をそらし、なんとか眠りにつこうとした。
だが目は冴え渡り、閉じるまでには当分時間がかかりそうだった。
「なぁシノ…眠くねぇの?」
「もう少し読んだら寝るつもりだ」
「俺眠くなんねぇんだけど」
「知らん…」
「…本当にむかつく奴だな(汗)」
鼻でため息を一つついて、俺は仰向けになり天井を見つめた。