☆小説2☆

□冬の空に願いを込めて
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やがて日が沈み、辺りが真っ暗になる。それと同時に、木の葉の街に街灯・家の光などが満ち溢れ、まばゆい光の粒が暗い中に散らばり始めた。暖かい光や眩しい光、様々な光の色が、木の葉の街を美しく染め上げる。


「すげぇ!なぁシノ!すげぇ綺麗だな!」
「あぁ…」

さっきまで寒い寒いと文句をたれていたキバも、今は笑顔を漏らし上機嫌になる。シノも隣で笑むキバを見て、表情が柔らかくなっている。








ふと、シノがキバの手をとる。



「キバ…手、冷たくなってる…」
そう言うと、きゅと指を絡め、唇に指を触れさせた。

「…!お前…っ、何恥ずかしい事してんだよ…!///」
眉をしかめ、手を離そうとするキバ。でも、シノは離さなかった。

「また…来ような…」

シノは優しく微笑み、キバを抱き締める。顔が真っ赤になりながらも、キバもシノをおずおずと抱き締め返した。
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