☆小説2☆
□本当の理由
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「全く…俺がお前を好きでないと何故思う」
そう言って、俺を抱き締めた。
「完全に誤解されたな。お前とキスしたがらないのは…最近…
虫歯ができたからだ」
…え?虫歯?
シノが?
「だから…お前とキスするとしみるんだ」
あ…なんだ。
そうだよな…俺いやがおうにも舌入れちゃうし。
そりゃしみて痛いよなぁ。
「あ…あの…ゴメン」
「良い。誤解させた俺も悪かった」
そう言って、俺の額に唇を触れて。
「治ったら…またしてやるから」
少し照れながら言った。
そんなシノが何だか可愛くて。
強く抱き締めかえして。
早く治れ。
じゃないと虫歯にまで嫉妬しちゃうよ。
シノがいないと、俺の存在が始まらないから。
ずっと一緒に居て。
今回は、ゴメンね
シノ。
好きだから、許してね。
オワリ アトガキ