☆小説☆

□冥土狗。
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「ここが俺の部屋だ」
畳が美しい部屋に招かれ、これまたボーゼンと立ち尽くす。部屋というより広間の様な美しさと広さに、ただ驚く。そんな俺をシノは、怪訝そうな顔でみている。
「そんなに珍しいか…?さっきから間の抜けた顔ばかりしているな…」
少し微笑しながらシノがいう。
「マヌケてて悪かったな!(ムカ)だってすげぇじゃんか。ここの掃除とか大変そうだよなー。メイドさんとか。」
ここに来るまで見かけていたメイドの事をもらす。シノは、
「メイドにも部屋はある。こことあまり変わらない広さだ」
と言い放ち、本を読み始める。俺は何故か無性にメイドの事が知りたくて唐突に、
「メイドって一回なってみたいかもな!」
と言ってしまった。間を少し開け、シノが
「…なら、なってみるか…?」
と、顔をあげて告げる。
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