☆小説2☆
□夜の蜜飴
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いつもの夜。
シノはいつもみたいに、俺の額に優しく口付ける。
そのままゆっくり鼻、頬を流れるように、唇がつくかつかないかの具合で触れていく。
勿体つけるように、上唇から舌をつけ、下唇に触れ、俺の唇を塞ぐ。
角度を変えて、でも焦らないで、力を抜いて、柔らかい唇が俺の口の上、中を這う。
シノの漏れる吐息で、俺まで触発されてしまう。
キスをしながら、息も荒く、シノの綺麗な指先が俺の躯を伝う。
胸から、背中、脚を線を辿るようにすーっと。
俺はくすぐったいような感覚を味わいながら、都度に躯を震わせ、塞がれた口から声を漏らした。
「ン…」
キスをしながら、シノが言葉を漏らす。
「気持ち良いのか…?」
目を開けると、シノが薄く目で笑っていた。
「…///」
かぁ、と顔が紅くなってしまい、シノから口を離す。