☆小説☆
□please,held more.
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あいつが女の子と会うなんて。
意外っていうか、有り得なかった。
俺が居るのに、あいつが知らない女の子と笑ってた。
胸が痛くて、どうしようもなくて。
どうにも出来ない思いが胸を締め付けた。
please,held more.
「なぁ、俺見たんだけど」
シノの読んでいた本を無理に閉じて、視線を自分に向けさせる。
「何をだ。・・読書の邪魔をするな・・」
半ばイラついた様子で、俺の手をどかしてまた本を読み始めた。
「お前、俺に内緒で女の子と会ってただろ」
シノの、ページをめくる手が止まる。