☆小説☆
□saison pluvieuse
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saison pluvieuse
6月。
雨がしとしと降り続く日々。
窓の外は雫が注ぎ、灰の雲に覆われた世界が広がっている。
暗い、狭い部屋に一人。
…いや、一匹。
汚れたベッドに横たわる少年がいた。
犬塚 キバ、だった。
キバはシノに監禁され、約1ヵ月ほどこの部屋に閉じ込められたまま。
シノは、用がある時…キバの身体を求める時しかやって来ない。
最初は抵抗を続けていたキバも、どうあっても解放されない事を知った時から、キバはこの事実を受け入れる事にした…。
監禁生活は、キバにとって日常のものになってしまった。