Waffle
□blue sky
1ページ/1ページ
青い空に黄金色の太陽が二人を照らす。
少し気まずく感じた空気が、和らいだのを感じた。
「佐藤?」
ブラウスを掴んだまま肩口に顔を埋めてきた成樹を呼び掛けるが、返答はなく。
ただ、少しだけその肩が震えているような気がして、抱き締めた。
それに安心したのか、成樹がゆっくりと体重を預けてくる。
ふと、抱き締めた成樹から太陽の匂いを感じた。
空に浮かぶ太陽を浴びて光り輝く黄金色の髪から伝わる、夏の匂い。
意識的に少し強く抱き締め、その髪を梳くように撫でた。
「不破が怒ってへんで良かった」
ふと聞こえた小さく、しかしはっきりとした安堵の声。
そっとその頬に触れると、ゆっくりと上げられた顔から笑みが漏れた。
偽りのない、成樹の笑顔。
その笑顔が、何となくくすぐったくて。
照れ隠しに、冗談半分でからかうと、むきになって反応を返す成樹の素直さに、心底愛しさを覚えた。
苦笑して、そっぽ向いたままの頬に一度だけキスすると、成樹は顔を赤らめて、驚きに目を見開いたまま振り返った。
その唇に、そっとキスを落とす。
一度、ついばむように軽く口付け、それから深いものにする。
「ん…」
口付けの合間に漏れる成樹の吐息が心地よくて。
そっと目を開けると、そこには間近に見える成樹の長い睫毛。
この近い距離で成樹を見れるのは自分だけだと思うと、どこか満たされていく気がした。
唇を離すと、目を開けた成樹が満足気に微笑む。
愛しさが込み上げて、地上で輝く、太陽と同じ色をした髪を、再び抱き寄せた。
*****2002/09/01
はい!というわけで、『sky blue』の外伝的おはなしでした。
サブタイトル『大地の独占欲』笑。
いつか彼の視点で書こうと思ってたので楽しめましたv(自己満足)
っていうか、突発SSだからって突発すぎる内容…。
中身がまとまってなさすぎて悲しいです。(いつもか…)
もっと実のある話を書きたい。つうか書け。
タイトルは「青空」です。