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□バカップルと呼ばないで
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蒸し暑い日が続き、ダラダラとした日々を送っていたが、今日のヤコは機嫌が良かった。
「♪♪〜♪♪♪〜」
適当なメロディーで鼻歌を歌い、事務所に向かう。
「お待たせ〜♪」
事務所に入ると、不機嫌そうな顔の彼が待っていた。
「あ、ちゃんと約束守ってくれたんだね」
浴衣姿の彼に微笑む。
「うるせぇよ///」
照れ隠しに憎まれ口を言うのも相変わらずだ。
「だけど…その着方は仁侠映画みたいだよ」
近付いて、はだけた胸元を整えてやる。
「うん♪これでよし」
「…////」
ニッコリと微笑むと、彼は少し赤くなった。
「それじゃ、出かけるね。…ネウロ」
「ん…行ってこい。バカップル」
二人のやりとりを見ていた魔人はニヤリと笑う。
「もう!バカップルって言わないでよぉ」
膨れっ面をしていたが魔人にはヤコが照れているように見えた。