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□バレンタイン
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今年もやってきた、この季節。
バレンタインデー。
今年は、日頃お世話になっている人達に贈ろうと、奮闘したにも関わらず、結局全部食いつくしてしまった。
手作りは諦めて、デパートでチョコを買ってやってきたのは、警視庁。
ネウロにバレンタインの話をしたら、
「ほぉ…そんなイベントがあるとは…警察に邪魔されては、我が輩は食事が出来んからな。…まぁ、せいぜい媚でも売ってこい。…下等動物よ」
なんて言ってた。
警視庁に入ると、石垣さんを見つけた。
「石垣さ〜ん」
手を振りながら、名前を呼ぶと、
「あ〜、探偵!何しにきたんだぁ!…ここは遊園地じゃないんだぞ!」
「わかってますって!…それより、これどうぞ」
チョコを差し出すと、嬉しそうな顔をした。
「えッ!?…これってバレンタインのチョコ?…////しょ、しょうがないから、もらってやるよ////」
ひったくるように、チョコを受け取って行ってしまった。
その姿を見送った後、笹塚さんのいる捜査一課に向かった。
入り口付近でちょうど笹塚さんに出くわした。
「笹塚さ〜ん」
「やぁ…ヤコちゃん。今日は何?」
「あ、今日はこれを渡しに。…いつもお世話になってるから」
「あぁ…ありがとう」
相変わらず低いテンションで正直喜んでもらえてるのかわからないけど、渡せて良かった。