咲き匂う花
□二人の想い
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その意地悪でも、自分しか映さないその瞳にひかれたのかもしれない…
でも、やっぱりやられっぱなしは悔しい。
天真は友雅の胸倉をぐっと掴むと、その勢いに任せて唇を合わせる。
乱暴なキス。
ただぶつかり合うだけのキスだ。
天真らしい…
友雅はしばらくなされるがままにしていた。
おずおずと差し入れてくる舌を受け入れ、緩やかにそれを絡みとる。
決して自分からは動かず、天真に合わせた動きだ。
余裕たっぷりの友雅は、その器用な指で次々と天真の服を剥いでいく。
あっという間に肌を顕にされた天真。
その姿に友雅は軽く息を飲む。
日頃の稽古のせいか、無駄がない体が淡い桜色になって綺麗だった。
「はぁ……ふっ…っぅん」
ふいに友雅の指が肌をはしる。
それだけで天真の体が少し震える。