咲き匂う花
□勝負だっ
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｢友雅っ!!｣
蘭という娘とともに楽しく会話をしているときだった。
｢おや？天真じゃないか。何をそんなに急いでるんだい？｣
がさっ…と言うもの音が聞こえたと思ったら、早足でこちらに向かってきている天真の姿が見えた。
｢おまえが蘭と一緒にいるからだよっ!!｣
そう言って天真は妹と友雅の間に割って入った。
｢お兄ちゃんっ。もう…邪魔しないでよ。せっかく友雅さんと楽しくお喋りしてたのにー…｣
座っている蘭に上目遣いで睨まれ、天真は一瞬たじろく。が、何とか持ちなおす。
友雅と一緒にいたのでは
、何をされているかわからない。
｢大丈夫か？何もされてないか｣
真剣に心配する天真。
少々失礼のことを言っているようだが…
そんな天真を少しからかってやろうと思いひとり、笑む。
｢天真。少し落ち着いたらどうだね｣
｢落ち着けるかっ!!おい、友雅…蘭に何もしてないだろうなっ？｣
｢さあ…どうだろうね。してないともはっきり言えないしねぇ…｣
｢〜〜っ!!｣
｢おや？天真…顔色が悪いようだが大丈夫かね？｣
友雅はくすくすと笑いながら、下を向き唇を噛んで何か考えている風の天真に言う。
｢友雅…｣
｢なんだい？｣
｢俺と勝負しろ。俺が勝ったらもう蘭に手を出すな｣
｢お兄ちゃんっ｣
｢天真…？いきなり勝負とは…感心しないね｣
さすがの友雅も天真の真剣な顔に笑っていられなくなる。
｢おまえみたいな危ないやつといたら蘭が危ないだろうがっ｣