ちょっとそこまでお題を☆

□☆あの少年の様に。(最遊記)
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慣れる訳無いしはっきり言って慣れたくもない。

臭いも、触感も、暖かさも、他のどれにも当てはまらないこの

流れゆく血に私は、吐き気を何度も何度も催す。



そう、確かに決心はした。

家族や友達…元の世界の皆に会いたかったから手を汚す覚悟は決めた。

でもそれは今の私にはただの建前でしかなくて、

本心ではめっちゃくちゃビビっちゃってる。

でもそんな事を表には出したくなくて、唇を痛い位に噛んだ。

この唇の震えを無くす方法は頭の弱い私にはこれしか浮かばなかったから。




「死ねぇえぇええッ!!!」




毎日敵キャラが在り来たりな台詞を言い放って襲いかかってくる。

その言霊は私達に向けられているのだ、と思うと時々だが戸惑いそうになる。

竹刀を捨てたくなる時もある。泣きたくなる時もある。

逃げ出したくなる時だって。




そんな時、いつも私はある少年の事を必ず思い出すのだ。




ある少年は、言った。

僕は美しいものが好きだと。

僕は彼女を愛しているんだと。

僕はただ普通でありたいんだと。



ある少年は、表現した。

時には詞を、時には絵を、時にはロックを。

自分が感じるままに芸術を描いていった。



ある少年は、

生きた。



そして、死んだんだ。
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