本編

□第四話「海の向こうに・・・」
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 2 Casual meeting?


 世界暦1618年、秋。
ここは、通称風の島。
北東から南西に向けて吹く風の通り道になっている島である。
小さな島で村が一つしかなく、その村は森の木々に囲まれている。
 「ほら、あの子よ。いつだったか、神隠しに遭った…」
「あら、神隠しに遭ったのは、もう一人の子の方でしょ?」
「そりゃあそうよ。でなきゃ、今ここにいるわけ無いじゃない。…でも、一緒にいたって話よ。」
「あら…、じゃあ、あの子だけ助かったの。」
「まぁ、なんにしても…」
「「気味悪いわねぇ。」」
その‘あの子’は耳がいいらしく、話がすべて聞こえた様子。
俯き、急ぎ足で自分の家に向かっている。
言ってることの意味をすべては理解できなくとも、良い噂ではないことくらいはわかる。
…まぁ、もっとも。彼女達も隠すつもりなど無かったのかもしれないが。


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