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□拘束の日―…
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ピッピッピッ…―
聞き覚えのある定期的な音が遠くから聞こえる。
「ん…っ」
誰かが自分の唇を触っているのが分かる。
うっすら瞼を開けると、ぼやけているが白衣を着た男の人が見えてきた。
先ほどの機械音は自分の横で鳴っていた。
「おはよう」
不意に声をかけられた。
今は声の人物が鮮明に見える
かなりの美男子だ。年は20歳半ばだろうか。
深い彫りの奥に光る青い瞳。黒髪にオールバック
え…だれ…?
「君はもう8日間も眠っていたんだよ」
「よう…か?」
「そう…ずっと昏睡状態だったんだ。」
あぁそうだ…俺…交通事故にあって…
「ここは…病院?」
「そうだね。そんなところだよ」
「そっか…」
周りを見渡すと、広すぎる部屋にベッドと医療器具だけが並んでいる。
それにしても広い部屋だなぁ…
そのときふと思ったことをこの男の人に聞いてみた