□溺愛
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あぁ…愛しい人



俺の上司は頭がよくて、仕事が出来て、後輩から慕われている。なのに背は小さくて、実は気さくで、気前がよくて、そこも慕われる要素なんだろうけど。

そしてなにより、俺が最も愛してやまない人。



「田上課長。」
「っ、ぁあ吉岡。待ってたのか?先に帰れって言ったのに。」

一人残業を終えた恋人を会社の外で待っていた俺は、会社から足早に出てきたその人に声をかける。

「こんな可愛い人を独りで置いていくわけないでしょう」

そう言いながら片手を彼の腰に絡ませる

「ばっバカっ!外だぞここはっ!」

普段はポーカーフェイスな彼も、2人っきりになると俺に押されまくってる。
…まぁ、仕事となると話は別だが。

「じゃあ家に帰ったらいっぱいさせてくれる?」
耳もとで甘く囁けば真っ赤に染まる頬。

どうもうちの課長はこういうことが苦手らしい。
そんな所も可愛いけど。

「かっ帰るぞ!」

顔を真っ赤にさせながらプリプリ怒って俺の先を歩く恋人にニヤケながら後ろを歩く。
























「ただいま〜」

2人の部屋に帰る。
同棲していることは会社にも内緒。2人だけの空間。



「うっやぁ!」
「信司…」

家に帰るなり、後ろから思い切り抱きしめてやった。

「おい吉岡!離せ!」
「2人っきりのときは名前で呼び合う約束だろ?」
「あっ、や…拓也っ。」
「もう我慢できねぇよ…。今すぐ信司が欲しい。」


こうなったら止められない。
信司もさして抵抗はしなかった。






こんなに可愛い恋人を、誰が離すものか。










「あ、あ、あんっ…ぁあ!っ!」
「またイったね」
「あっん、…ばか…お前まだっ、…一回もイってなっ、…あんっ!」
「だって信司がすぐイっちゃうんだもん」
「あっぁあ、んっ…我慢するからぁっ、!…拓也もっ…イってよ!」


出た。必殺可愛い発言。


「まったく…どうなっても知らないからね」
バカだなぁ

軽く失笑する。





この日、明け方まで可愛がってあげたのは言うまでもなく。



まぁ、溺愛しすぎてる俺も俺なんだけど。







end.

→あとがき
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