ボクとキミの夏の空

□大雨注意報
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学校からの帰り道。
冷たい雨が降る中、傘もささずに歩いている後ろ姿が見えた…。
遠目ではわからなかったが、段々近くなるにつれ、そのシルエットが鮮明になる。

「……!」

その人物は…
俺が見知っている人だった。

「…東雲くん…」

俺の頭の中に朝の出来事が蘇る…。

とても……酷いことを、言った。
それを言われた東雲くんの気持ちを考えずに。感情のままに発した言葉で、彼を傷付けた…。

「……」

ごめん、なんて。今更言っても遅いけど。
彼を、傷付けるつもりはなかった。
ただあの時の俺はひどく苛立っていて。その苛立ちを、彼に全てぶつけてしまった。

出来ることなら…朝、彼には会いたくなかった。東雲くんにだけは、見られたくなかった。
…知らないでほしかった。

「……ごめん、」

八つ当たりして、ごめん。
東雲くんは何も悪くない。
悪いのは、俺。

「…ごめんね……」



今年の夏、初めての雨。
天気予報では明日も雨だ…。





冷えた心。
失った友情。
晴れるのは、いつ…?


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