Novel

□七夕の夜
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子供の頃から七夕が近付くたびに空を見上げて思うこと。

織姫と彦星は哀しくないのかなって。

寂しくないのかなって。

一番大好きな人に会えないのに・・・・・・・・

それは今も同じ・・・・・・・



「ねぇ、手塚。」

「なんだ?」

「どうして、彦星は織姫を連れて逃げないんだろうね。」

「はっ?」

いきなりの不二の言葉に手塚は目を丸くした。

不二にしてみれば幼い頃から考えていた疑問をぶつけただけだが、手塚にしてみれば脈絡のないことをいきなり話し出されたようなもの。

不二は答えてくれない手塚に首をかしげ、手塚は不二の思考がわからず首をかしげた。

「どういう意味だ?」

「だからね、1年に1度しか会えないんだったら駆け落ちでもなんでもしたら良いのに!って思ったんだ。」






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