Novel
□僕はうさぎ
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新しい学年になり数週間。
部長と生徒会長をつとめる手塚はいつも以上に忙しかった。
遅くまで学校に残ることが多いので不二は先に一人で帰る日々が続いた。
手塚が自分のことを思ってそうしているのだと頭では理解しているが、寂しさはつのるばかり。
わがままを言って困らせたり、最悪嫌われるのでは無いかと考えていた不二は「一緒に帰りたい。」とも「寂しい。」とも言えずにいた。
「不二、済まないが今日も・・・・・」
「うん、わかった。あまり無理しないでね。」
ほぼ日常とかっしてきたやりとりをして、不二は教室へ戻る。
「私、犬だって。」
「私、猫。猫アレルギーなのに〜。」
にぎやかな女子の声。
何かと思えば雑誌に乗っている占いをしていたらしい。
邪魔にならないように荷物を取ろうとすると、そのうちの一人につかまった。
「ねぇねぇ、不二くん!今から言う質問に『Yes』か『No』で答えてね。」
「えっ、うん。」
「じゃぁ、行くよ!まず・・・・・」
そのまま、いくつかの質問に素直に答えて行く。
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