Novel

□初恋〜手塚side〜
1ページ/7ページ

青学に入学して数ヶ月が経ち、季節も春から夏へとかわった。

「いい天気だな。」

雲一つない青空を眩しそうに見つめながら、手塚は呟いた。

今日は珍しく部活が休みで、朝から久しぶりに図書館に行こうと考えていたのだ。

「出掛けて来ます。」

「行ってらっしゃい。お昼はどうするの?」

「適当に食べます。」

「気をつけてね。」

「はい。」

母親に見送られて手塚は家を出た。

家から歩いて行ける図書館に向かう。

「ん?」

「手塚?」

道の途中で大石と出会う。

「手塚、お前も図書館に?」

「あぁ。大石もか?」

「宿題で調べものがあってな。」

「大変だな。」

並んで歩きながら、図書館に向かうことにした。

「・・・・・・・」

「何か顔に付いてるか?」

「いや・・・・・」

そう言いながらも手塚はじーっと大石の顔を見る。

「ど、どうしたんだ、手塚?」

気まずさを感じながら手塚に聞くと悩みながら答える。

「俺の気のせいかもしれないが・・・・・」

「ん?」

「雰囲気がいつもと違う気がしたんだ。」

手塚のことばに、大石は首を傾げる。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ