Novel
□初恋〜不二side〜
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青学に入学して数ヶ月が経ち、季節も春から夏へとかわった。
「ん〜、いい天気。」
雲一つない青空を眩しそうに見つめながら、不二は呟いた。
今日は珍しく部活が休みで、朝から何をしようか考えていたのだ。
「久しぶりに写真でも撮りに行こうかな♪」
そう考えて立ち上がった時。
「ん?」
机の上の携帯が鳴った。
「誰だろ?」
『英二』
見慣れた友人の名前に顔をほころばせながら電話に出る。
「もしもし、英二?どうしたの急に?」
『あのさ、不二。今日、これから、暇?』
「うん、暇だよ。」
ちらっとカメラを見てから答える。
『じゃぁさ、遊ばない?』
突然の誘いに驚きながらも承諾する。
待ち合わせ場所と時間を決めると電話を切り支度をする。
(えっと、財布と携帯と・・・・・)
どこに行くかまでは決めていないため、少しだけ多めにお金を持って行くことにする。
「よし。」
ついでにフィルムを使いきって現像に出そうとカメラも持って部屋を出る。
「あら、周助。出かけるの?」
「うん。お昼ご飯いらない。」
「分かったわ。気をつけてね。」