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□手の届く距離までは
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僕はただ、空を眺めていた。


青くて、広くて、今にも手が届きそうな空を。


そんな僕を見て、君が静かに笑う。


僕は、そんな光景が好きだった。


「何で笑うんですかっ?」


僕が少し怒ったように言うと、


「ごめんごめん。なんか可愛くて…」


そう言ってまた君は笑う。






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