まいのーと

□やきもち
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「あ、名取さんだ」

朝食を食べながら
テレビを見ていた
夏目はふと名取の
出ているCMを見た。

「相変わらずだな
名取の小僧は。」

横でにゃんこ先生が
小声でもらす。

「うるさいっ
ぶすにゃんこ/////」



『この口紅
キスしても取れないのよ』
『試してみるかい?』

口紅のCMで女の人との
キスシーンがあった。

「・・・・・・名取さん。
よかったよね。
こんな美人と
キス出来てさ。」
夏目は淋しそうに呟く。

「なんだ?男が嫉妬か?」

にゃんこ先生は
ため息混じりに問う。

「・・・・違う。
俺は別に名取さんのこと
好きでも何でも
無い、し、」

急に涙が溢れてくる。

「まったく
世話の焼ける。」

にゃんこ先生はため息を
つくと人型へと姿を変える

「夏目。あんな男忘れろ。
俳優だぞしかも
なかなかの美形だ。
これからキスシーンだの
ベッドシーンだの
いくらでもやるに
決まっとる。
私ならお前を泣かせんぞ」

夏目は横に首を振ると
外へ飛び出していく。



「そんなに名取が
好きか夏目」

斑は一人になった部屋で
ため息を吐くと
夏目の残した
朝食を平らげる。
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