summon2 long

□プロローグ
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プロローグ


いくつの死を、私は目にしてきた事だろう。

いくつの絶望を、この目に灼きつけてきた事だろう。

いつしか私の感情は、麻痺してしまったのか。

この両の手に収まりきれない程の命を屠り、罪深き真紅にその躯を染めて。

私は

私の心は、確かにあの時死んでいた。

『泣きたいなら、泣けばいいのに』

君が、最期に遺したコトバ。

私の、凍てついた心に深く刻まれた言葉。

あの時、私は知らなかったんだね。

あの時、君は知っていたんだね。

私が、泣く事すら忘れてしまった事を。

そして誰より、泣く事を望んでいた事を……










しろ






あか




―――――――――――私を喚ぶのは、誰?
 

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