ぼくらは、みんな、いきてる
□mission7
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ここが一体何処なのかも分からない。
荷物も途中で手放してしまったのか、捨ててしまったのか、
俺の手元には武器しかなくて、それはまるで気持ちまでさ迷ってるみたいで。
選ぶのは、自らの生か死。いったいどちらなのかと。
どっちにしても苦しくて、涙が次から次へと溢れてしまうのだけど。
こんなに泣くのを我慢しているのに俺はひとりぼっち。
青学のメンバーの名前が読まれる度にどんどん俺はひとりぼっちになっていった。
英二は、痛くなかったろうか。
大石は、苦しくはなかったろうか。
桃城は、楽に逝けただろうか。
不二は、
悲しくはなかったかな。
何でこんなゲームなんかに皆乗ったり乗られたりしているんだろう。
殺して殺されて、何になるというんだろう。俺はもう嫌だ。疲れたよ。
皆程、俺は利口じゃないからもう終わりにしたい。
例えそれが自らを貫かなきゃならないとしても、仕方ない。
なぁ、もしこんなBRなんて馬鹿みたいなモンがあるって知ってたら
俺は、皆に寿司を食わせてやりたかったよ。
最後の晩餐が俺の握った寿司だったらどんな結果になっても
皆は旨そうに食ってくれるんじゃないかなんて甘いかな。
武器である包丁を見つめながら、俺はそれに優しい夢を見た。