ぼくらは、みんな、いきてる
□mission8
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例えこの身が滅びようとも
魂だけは貴方の側にいて
全身全霊こめて守ると誓う
【mission8】
アイツは俺を疑う事無く、寧ろ信頼していた。
たまたま会えたから一緒に行動してた。部活ではパートナーだったし、何より一人じゃ心細くて。
誰かと一緒にいれば安心出来るのだと思っていたのだから。
けれど放送で死んだ奴らの名前が上がる度にだんだん怖くなってきて。
コイツが俺を殺してきたらどうしよう、と嫌な思考が廻る。
それからだんだん芽生えてきた感情というのが、先輩としてという以前に人間として最悪なものだった。
俺の武器は毒が入ってる注射器で隙さえ出来れば他人を殺す事は可能でアタリと言えばだった。
目の前のコイツの大きな背中はお人好しの隙だらけでいつでも狙う事など容易かった。
だってコイツの武器、ただの万年筆だぜ?そんなんで一体何が出来るって言うんだよ。
それにどれだけ親しい人間であろうとも一人でも多く倒せば生き残る確率が高くなるんだ。
たった一人だけ、自分だけしか助からないとしてもとにかく死にたくない。
そう強く思えてきたのは、日吉が死んだという放送が流れてきてからだった。
アイツの死は改めて俺はBR法なんか糞喰らえと思っていた俺の考えを揺らがせて、確実に俺は
このゲームに乗ろうとしているんだ。