短編集
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「ズルイズルイズルイーっ!!」
天井に向かって絶叫しながらベッドにダイブしたタブリス。
窓の外をちらりと見ると木の枝に座ったカヲルが見える。
カヲルばっかりずるい…。
おじいちゃん達の計画にはカヲルが必要だってのは分かるよ。
そのために機密情報を会議で打ち合わせたり…難しい事ばっかり話してばっかり。
…あたしじゃダメなんだよね。
使徒としての力もうまく使えない。
このままずっとカヲルと一緒にいられるのかなぁ…
カヲルを見ると紅い瞳と目があった。
ー…淋しそうな目。
思わずつぶやいた。
「…ずっとそばにいるよ」
聞こえてないはずだけどカヲルの目が優しくなった気がする。
アリガトウ
そう言われた気がした。
うん。あたしの力はちっぽけだけど…ずっとカヲルのそばにいて助けてあげるんだ。
ベッドから起き上がってカヲルに向かって叫ぶ。
「カヲルー!お菓子食べよーぅ♪」
「今行くよ。」
カヲルの事支えてあげる。ずっとずっと傍にいるからね!覚悟しといてよ!
、