マイソロ連載小説

□1・旅の始まり
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「ねえーーー」

誰かが、呼んでる。

「ねえったらーーー」

誰?
私を呼んでるの?

「起きてってば!!」
「・・・だあれ?」
「良かった、やっと起きた」
空に浮かぶ小動物は、ホッとした表情を浮かべる。
地面に倒れていた少女は体を起こす。
「僕は、モルモって言うんだ」
「モル、モ?」
「そう。君と同じディセンダー」
「でぃせんだー?」
「・・・そっか。生まれたばかりだもんね。君は、ここテレジアの世界樹が生み出した、世界を救うための存在、ディセンダー。僕がここに来たのは、君に力を借りるためなんだ」
「私の、力を」
「そう。僕の世界ーーーヤウンは蝕むモノにほとんどを食べられてしまった。世界を元に戻す、手がかりを掴みたくて来たんだ」
「へえ・・・」
何が何だかさっぱり分からないが、旅には出たいと思った。
なんとなく記憶にある、人間たちの暮らす町。
それを、見てみたい。
「えーっと、モルモ?私、あなたを手伝うよ」
「本当?」
「うん!だって、楽しそうだし」
(大丈夫なのかなあ)
モルモは能天気な少女に不安を抱きつつも、協力してもらうことにした。
「そういえば、君の名前は?」
「私?私は、ミルラって言うの」
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